1口に事業資金と言っても
① 起業資金
② 設備投資資金
③ 運転資金
の3種類が存在していると言えます。
このうちの、②設備投資資金や③運転資金のちょっとした借入がしたいという場合にビジネスローンは大変有用な仕組みとなります。
この記事の目次
ビジネスローンってどんなサービスなの?
ビジネスローンには以下のような特徴があります。
最短1日など審査がスピーディー
借入上限額内なら何度でも借入ができる
金利は高めである
保証人がいらない
担保がいらない
審査の際には2期分の決算書類(確定申告)が必要
起業資金には使えない
返済期間は最長で5年前後である場合が多い
総量規制の対象とはならない
それぞれの項目は互いに関連性があり、保証人や担保がいらないために審査スピードは速いですが、貸し手がリスクを負うため金利は比較的高めになります。
実際の金利は18%前後の、借入限度額は500万から1000万円ほどの所が多く、銀行や公的な機関に比べると金利は高いですが、審査基準や審査スピードの問題などから格段に利用しやすいとも言えます。
ちょっとしたつなぎの資金やすぐに資金が必要である場合などに最適のサービスだと言えるでしょう。
利用の際には法人なら2期分の決算書が、個人事業主なら確定申告が必要であるため、起業資金には使用できません。
起業資金の借入には銀行や公的機関からの融資が向いていると言え、日本政策金融公庫などがおこなっている新企業育成貸付などを利用するのが良いでしょう。
お勧めのビジネスローン
ビジネスローンは便利なサービスですが、悪徳企業も跋扈しており、利用する機関には注意が必要です。
悪徳・違法業者については金融庁のホームページより御覧いただけます。
参照:金融庁ホームページ
違法性のある業者を誤って利用しないためにも、コンプライアンス意識の高い東証一部上場企業傘下の企業などを選ぶのが良いでしょう。
ビジネスパートナー
最短1日融資
東証一部上場企業の光通信グループ傘下にある安心感のあるビジネスローンです。最短で審査が1日で終わる点はもちろん来店不要ですので今すぐに資金が欲しいという場合に利用したいサービスだと言えます。
実質年率 | 借入上限額 | 遅延損害金 | 担保 | 審査速度 |
9.98%~18.0% | 500万 | 20.0% | 不要 | 最短1日 |
保証人 | 繰り上げ返済 | 返済期間 | 回数 | 返済方法 |
第三者保証不要 | 可能 | 最長5年 | 最大60回 | 銀行振り込み |
返済約定日は毎月15日と月末から選択可能で銀行休業日である場合は翌営業日となります。
ビジネスローンとそのほかのローンとの違い
ビジネスローンと共通性を持つサービスとしては
手形割引
手形貸付
不動産担保貸付
カードローン
の4つが挙げられると思います。
手形割引とビジネスローンの違い
手形割引は事業資金調達の手段としてメジャーな手段で、何らかの理由で手に入れた手形を満期前に裏書譲渡することで資金を調達する方法のことを指します。
手形割引の依頼をした人間は割引依頼人、手形の割引をした機関のことを割引人といい、割引人は通常銀行となることが多いです。
手形は満期になるまで現金を回収することができない一方で裏書による譲渡性があるのが特徴で、振り出した事業所などの信用度が高ければ割引も可能ですが、信用度が低いと割引をしてもらえない可能性があり、さらに銀行取引約款書の第6条特約などの買戻し特約(簡単に言うと不渡りになった際に割引依頼人が買戻しをしなければならないという特約)があるため利便性は高くないという問題や、そもそも手形がなければ利用できないなどの根本的問題も存在しています。また、期日を過ぎた手形は銀行などでは割引を拒否されるため、手形割引は期日前に行う必要があります。
ビジネスローンと違い慢性的な赤字をだしていても資金を調達できる、基本金利を払わなくてもよいという特徴もある一方何度も利用できる訳ではない点にも注意が必要です。
手形貸付とビジネスローンの違い
手形割引は手元に手形がないと利用できませんが、手形貸付は自社で手形を振り出しそれを担保に借入を申し込む資金調達方法です。
こちらは手形割引と違い何度でも利用できますが、自社の信用度が低いと貸し付けてもらえず、返済期間も半年や1年以内など短期間での返済を要求されます。
また、手形貸付による貸付までの速度が短いことも特徴ですが、根抵当権を設定する必要がある場合が多く、実質的に担保貸付である点も注意が必要です。手形貸付の返済が滞った場合には簡易的な手形訴訟によって貸主は資金を回収できるため、貸してのリスクは比較的低いことも特徴です。
手形貸付もビジネスローンも慢性的な赤字に陥っている場合には利用できず、返済が滞れば債務不履行となってしまう点は共通していますが、ビジネスローンの多くは返済方式に残高リボルビング払いを採用しているため、返済期間は5年など比較的期間が余裕が持てると言えます。
不動産担保貸付とビジネスローン
日本の土地神話は崩れたと言われていますが、未だに不動産は最強の担保です。
不動産貸付は貸主側のリスクが低く、金利も各段に低く設定されますが、審査に数か月という時間がかかるため、今すぐ資金が欲しいという場合には不向きだと言えます。
また、何度も利用できるわけではない点や、そもそも不動産を所有していないと利用できない点も大きく異なります。
カードローンとビジネスローン
ビジネスローンは事業者向けカードローンと言われるほど両サービスには共通点が多いと言えます。
両サービスの共通点は以下の通りです。
保証人不要
担保不要
審査がスピーディーである
金利が高い
借入上限額内なら何度でも利用可能
相違点は以下の点です。
借主が個人か法人か(個人事業主か)
借入の審査項目
総量規制の対象になるか否か
カードローンの審査項目は、借入希望者の勤務先や年収などの「属性」や過去の金融機関利用状況などの「信用情報」をスコアリングするのに対し、ビジネスローンは賃借対照表などの「決算情報」をスコアリングする点に大きな違いがあります。
関連:カードローンの審査項目
関連:ビジネスローンの審査項目
また、根本的な違いに借主の違いがあります。
カードローンの借入主体はあくまで個人であるのに対し、ビジネスローンの借入主体は「事業」です。
その関係もあり、カードローンでは問題になる「総量規制」もビジネスローンでは問題となりません。
関連:カードローンと総量規制
個人事業主はカードローンとビジネスローンのどちらを利用するのが良いのか?
法人ならビジネスローン、個人ならカードローンの利用ができますが、個人事業主はどちらの利用もできます。
結論から言うとビジネスローンの利用をする方が良いでしょう。
総量規制の問題もありますが、カードローンの運営主体は個人事業主へのカードローン貸付をあまり好みません。
理由は「収入の不安定性」です。
カードローンの審査の際、最も重要なのは安定した収入があるかという点です。
年収200万円フリーター勤続年数2年と年収200万個人事業主2年だったら前者の方がスコアリングは高いと言ってもよいでしょう。
フリーターは勤務先の経営が安定している場合が多いですし、月によってそれほど収入が変わる訳ではありませんが、自営業の場合は多い月と少ない月の差が激しい場合もあり、カードローンの貸付を行う側はそういった部分を嫌います。
その現れともいえるのが、通常個人でカードローンを利用する場合50万以下の借入なら収入証明書は不要であるケースがほとんどですが、個人事業主であれば少額の借入であっても収入証明書の提出が必要となる点です。
基本的にカードローン運営会社は個人事業主を好みません。
ただ、ビジネスローンの借入申し込みも事業を興してから2年以内は審査に通過しにくいため、そういった場合は個人事業者向けカードローンを利用するのが良いでしょう。