これからカードローンの利用を考えている人にとって実は最も気になっている部分かも知れません。
映画やドラマなんかでは強面のお兄さんが取り立てに来るシーンがよくありましたし、一時期は金融機関による過剰な取り立てが大きな社会問題ともなりました。

取り立て行為における禁止事項

a man fishing on the side of a calm river surrounded by trees

「身体の一部を売れ!」などのような恐喝まがいの取り立てが90年代に大きな社会問題としてマスコミに取り上げられ、取り立て行為における禁止事項の法整備が進められました。

世にも奇妙な物語の中に「思い出を売る男」という傑作があります。

借金返済のためにどんどん自分の思い出を売っていき、最後には「家族」という言葉すらわからない廃人のようになってしまう話です。

*その代わり奥さんと子供が廃人のようになった男を見つけて一緒に暮らすハッピーエンドにはなっています。

当時は違法な取り立てにより追いつめられる人が後を絶ちませんでした。

そういった事態収拾のため、現在では貸金業法によって「人を威迫し、またはその私生活もしくは業務の平穏を害するような言動によりそのものを困惑させてはならない(貸金業法21条)」と定められており、以下に挙げるような行為は禁止されています。

・多人数で押しかけること

・正当な理由なく午後9時から午前8時まで電話で連絡をしたり電報を送達したり訪問すること

・反復継続して電話で連絡をしたり、電報を送達したり、訪問すること

・張り紙・落書き、そのほかいかなる手段でも、債務者の借り入れに関する事実、そのほかプライバシーに関する事項などをあからさまにすること

・他の貸金業者からの借入またはクレジットカードの使用などにより、弁済することを要求すること

・債務処理に関する権限を弁護士に委任した旨の通知、または調停、破産その他裁判の手続きを取ったことの通知を受けた後に正当な理由なく支払を請求すること

・大声をあげる・乱暴な言葉を使用すること

・暴力的な態度をとること

・正当な理由なく勤務先を訪問し、債務者及び保証人に不利益を被らせること

・法律上支払義務のないものに対し支払請求をしたり、必要以上に取り立てに協力を要求すること

・そのほか正当と認められない方法によって請求したり取り立てをすること

御覧いただいた通り、一昔前の映画やドラマのような取り立てをすると現在では法律違反です。

上記のような取り立てを行った場合刑事罰として「6か月以下の懲役または100万円以下の罰金」そのほか行政処分として「業務の全部または一部の停止」というかなり厳格な規定が存在しています。

 

ですので結論としては強面のお兄さんや恫喝などを利用した苛烈な取り立ては現在ではされていない、もしされたとしてらすぐに訴え出ればよいということになるでしょう。

 

督促・回収

そうなると、返済遅滞や滞納、不払いと言った際にはどのような手段で督促や貸付の回収を行うのかという点が気になると思います。

別記事でお話しさせていただいた通り、かつて銀行が個人向け少額貸付の分野に参入・撤退したのは「審査・回収・督促」と言った部分のノウハウが不足していたためであるという理由がありました。そのような過去があったため、現在の銀行カードローンの「審査・回収・督促」を含めた各手続きは保証会社が担当しています。

参考:貸金業者と保証業務

 

銀行のカードローンの保証会社にはアコムやSMBCコンシューマーファイナンス(旧・プロミス)など大手消費者金融が名前を連ねており、基本的には消費者金融も銀行のカードローンも返済不能・返済の遅れに対してはほぼ同様の流れになります。

参考:返済が遅れるとどうなる?

*請求・督促を途中まで自社で行う銀行などもありますが、やはり内容はあまり変化がありません。

返済が遅れるとまず「請求及び督促」が開始されます。

この際の方法は各社によって異なりますが、基本的には記載されている番号(携帯もしくは固定電話)に電話をかけるというのが一般的です。

そのほかにも自宅への書類送付や自宅に訪問などの方法で請求及び督促を行います。

大体の金融機関が返済期日の翌日には電話連絡(最初は携帯電話連絡が多い)をし、数日から1週間ほど満足のいく回答を得られなかった場合自宅へ書類送付、それでも反応がない場合は在籍確認時同様勤務先に連絡をするという段階を踏むことが多いようです。

*在籍確認同様貸金業者は担当者名を名乗り、銀行は銀行名を名乗る場合が多いです。借入があることを第三者に知らせないという点も共通しています。

参考:カードローンと総量規制

金融機関によっては、事前に返済が遅れる旨を伝えれば請求や督促などをしないところもあるため、必ず返済が遅れる旨は電話にて連絡をしておきましょう。

かかってくる電話の中身ですが、支払いの可能日について聞かれますのでいつ支払うかという支払日を決めることになります。この際にはドラマなどの怖いイメージの恫喝電話などではなく、事務的な口調で淡々と進められていきます。

書類送付においては、銀行の場合は利用している銀行名で、貸金業者の場合はそれと分からないように工夫された封筒で自宅に郵送されてきます。

*業者によっては会社名を印字している場合もあります。

内容は

 

①支払いが遅れていること

②本来の支払期日

③書類の発送日次点での支払金額

④担当者の連絡先

⑤支払期限

 

の5つの項目が書かれています。

書類送付は基本的に電話連絡がつかなかった場合に採用される手段であるため、支払期日を返済遅滞者が決めることはできません。金融業者からの電話はできるだけ出るようにしましょう。

書類送付でも連絡がつかない場合は、勤務先に電話をかけることになります。

この手段は貸付をした方としてはあまり採用したくない手段です。

カードローンの貸付は第三者に知られないようにしなくてはならないため、どちらかと言えば業者側のリスクが大きいと言えますので、電話してもつながらず(折り返しも当然なし)書類も無視をされるというよほど悪質な場合を除き実行されない請求・督促方法だと言えます。

電話の内容は個人の携帯電話・自宅への電話の内容と同様です。

稀に自宅への訪問をする金融機関も存在しています。

返済遅延者がいなければ無駄足になってしまう上手間がかかるため業者側が一番採用したくない手段だと言えます。

1週間や2週間、下手をすると1か月ほど他の手段で連絡がつかなかった場合などに採用する手段ですので、緊急度が高いと言えるかも知れません。

自宅訪問の際には

 

① 現在の延滞状況に関する説明

② 延滞の理由をヒアリング

③ 法的手段を採用することになるかも知れない旨の伝達

④ 支払日の決定

 

と言った内容が話し合われます。場合によっては具体的な資金の捻出方法や今後の返済計画、連絡先の再確認などを行うこともあります。

いずれの手段を採用するにしても、支払い日を決定するという事項は共通しています。

決定した支払日に遅れてしまった分を支払えばよいのですが、仮に支払日にも支払いが出来なかった場合は次の手続きに進みます。

具体的には返済期日日より90日が経過すると内容証明郵便が送られてきます。

銀行のカードローンの場合はこの時点で保証会社に支払いを要求し、以降の手続きを保証会社が行う場合があります。

*保証会社は借入者が返済不能になった場合それを代位弁済することになっている。

内容証明は法的な効力を持つ書類で、現在借り入れている額の一括返済を要求する旨が記載されています。

すみやかに返済すればそこで手続きは終了となりますが、返済されない場合は民事調停などを経て場合によっては裁判となり、最悪の場合は強制執行、財産を差し押さえられることとなります。

また、3か月の延滞をしてしまった次点で信用情報としてそれが残り、以降あらゆる機関からの借入が難しくなります。

基本的にはそのような情報は5年間信用情報機関に登録されることになり、その期間まともな機関からの借入は不可能になると思った方が良いでしょう。

返済しないことによるデメリットは大きく、メリットは1つもありません。

借入をする前にきちんと返済計画を立てておきましょう。