カードローンとキャッシング、ともにテレビコマーシャルなどでよく聞く名前ですが違いなどはあるのでしょうか?

返済方法が違う

キャッシングというのは、「cash」という英語の現在分詞形で現金やお金の意味がある単語です。

「have a cash」で現金を持つという意味のイディオムになり、「pay in cash」で現金で支払うという意味になることからもともとは「現物としてのお金」という意味合いが強そうに思えます。

お金と言っても紙幣や硬貨などの「現金」と預金や債券・株券を中心とした概念としての「お金」がありますが、「cash」というのは前者を指す言葉だと思われます。

元々日本語の「借金」という言葉はイメージが悪かったため、横文字に弱い日本人向けにお洒落な言葉として金融機関が使い始めたのが始まりであると言われているため、かなり適当につけられた名称であるのかも知れません。

元々「cash」という単語には動詞としては

・現金に引き換える(主に小切手や手形) ・換金してやる

という意味があり、現代日本で使用されている「キャッシング」というのはこちらの意味合いが強いように思われます。

「cashing」は本来的には「cash」の現在分詞ですが、用法としては動名詞に近い日本独特の造語とみることもできそうです。

一方ローンという言葉は歴とした英語です。

「loan」の意味は多岐にわたり、

・貸付 ・貸すこと ・出向 ・貸付金 ・公債 ・借款 ・風習 ・賃借物 ・借用語

などを意味し日本でも「ローン」は意味通りに使われています。

カードローンは住宅ローンや自動車ローンと異なり担保も保証人も必要のない貸付のことを指します。

*有担保のカードローンも存在しますが現在では少数派です

キャッシングも担保も保証人も必要のない貸付であるため、根本的なシステムや概念は同じでありほとんど同種類のサービスであると言えますが、1点だけ返済方法が大きく異なります。

キャッシングの返済方法は基本的に一括払いです。

一方のカードローンは提供しているサービス元にもよりますが返済方法はリボルビング払いによる分割返済が基本であり、返済は複数回になるのが基本です。

概念としてはキャッシングは1万円から50万円ほどの小口融資を指し、カードローンは500万円以上の借り入れに対応しているなどという差異があると言われていますが、現在では基本的にキャッシング=カードローンであり、返済方法などを含めて違いは全くないと言ってもよいでしょう。

 

クレジットカードのキャッシングは金融庁が、ショッピング枠は経済産業省が

完全なる余談ではございますが、キャッシングと言われる場合は信販会社やクレジットカード会社が、カードローンは銀行系消費者金融や銀行がサービスを提供していることが多いイメージがあります。

それはさておき、キャッシングを運営している貸金業者3社(消費者金融・信販会社・クレジット会社)の中で、消費者金融だけが金融庁の管轄化にあり、信販会社やクレジット会社は金融庁と経済産業省両方の管轄化にあります。

少しややこしいのですが、金融庁には金融会社室、経済産業省には取引信用課という部署があり、貸金業者における諸問題に対応しています。

クレジット業務の一部は割賦販売法に基づく登録が必要で、経済産業省に許認可があります。特定商取引法に基づいて訪問販売などの問題に対処するのが経済産業省、キャッシング業務やカードローンに必要な貸金業免許を交付しているのが金融庁になっており、クレジット会社のショッピング枠に関しては経済産業省が、キャッシング枠に関しては金融庁がそれぞれ管轄している形になっています。

クレジットカード会社は銀行系の会社が多く、銀行はかつての大蔵省、現在の財務省が管轄していた関係で、かつての通産省、現在の経済産業省との対立があったと言われており、1993年に銀行系クレジットカードに割賦機能の一部でリボルビング払いを認める代わりに信販会社系のクレジットカードに銀行のATMを開放するなど貸金業は財務省と経済産業省の省益争いの舞台という側面も持っているのです。

財務省及び金融庁管轄の銀行や銀行系消費者金融がリボルビング方式のカードローンの運営に積極的であるのも、そういった背景が影響しているのかも知れません。